会社の成立後、新たに株式を発行することがあります。

株式の発行数は登記事項であり、新株を発行した場合は変更登記の手続が必要となります。

新株発行の結果、資本金の額が増える場合、資本金の額も登記事項であるため、この点からも変更登記の手続が必要となります。

募集株式発行の手続

募集株式発行の手続は、公開会社か譲渡制限会社か、株主割当か、第三社割当かにより変わりますが、以下は譲渡制限会社の株主割当の場合の手続となります。

従来の株主の持分比率に従って、既存の株主が新株を取得することとなります。

また、募集株式発行には自己株式を割り当てる場合もありますが、ここでは新株を発行する場合とします。

募集事項の決定

募集株式の数

発行する株式の数を決定します。

新たに発行する株式と発行済みの株式の数が発行可能株式総数を超える場合は、発行可能株式総数の変更登記手続が必要となります。

募集株式の払込金額又はその算定方法

新たに発行する株式の払込金額を定めます。

現物出資の旨並びに現物出資財産の内容及び価額

現物出資をするときは、その旨と、出資される財産の内容、価額を定めます。

払込(給付)期日又は期間

払込の日は、特定の日を定めることも、一定の期間を設けて、その期間内に払い込みをする方法をとることもできます。

以上の募集事項は、定款に特に定めがない限り、株主総会の特別決議により決定します。

決議は、原則として議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の多数により行う必要があります。

株主に対する通知

割当を受ける各株主に対し、募集事項、当該株主の割当株式数、申し込み期日を通知します。

株式の申し込み

通知を受けた株主は、株式の引受の申し込みを行います。

申込証を会社に提出します。

出資の履行

株主は、募集事項で定められた期日または期間内に、払込取扱銀行において払込金の全額を払い込みます。

現物出資の場合は、給付を行います。

登記手続

登記申請書記載例

株式会社変更登記申請書

1.商号 ○○株式会社(会社法人等番号・・・・・)

1.本店 茨城県○市○町○丁目○番○号

1.登記の事由 募集株式の発行

1.登記すべき事項
平成○年○月○日変更
発行済株式の総数 ○○株
資本金の額 金○○万円
 
1.課税標準額 金○○万円
1.登録免許税 金○○万円

登録免許税の額は、増加する資本金の額の1000分の7です。

その額が3万円に満たないときは3万円となります。

1.添付書類
定款(決定機関に特段の定めがある場合) 1通
株主総会議事録(取締役会議事録・取締役決定書。決定機関に特段の定めがある場合) 1通
株式の申し込みを証する書面 ○通
払込があったことを証する書面 1通
現物出資に係わる各証明書(現物出資をした場合) ○通
資本金の額の計上に関する書面 1通
株主の氏名又は名称,住所及び議決権数等を証する書面(株主リスト) 1通