増資のために新株を発行したいが、希望する発行株式数と発行済株式の総数が発行可能株式総数を超えてしまうような場合、発行可能株式総数を変更することがあります。

例えば、発行可能株式総数が1000株、発行済株式総数が500株の会社が、1000株の新株を発行したい場合、そのままでは発行することができないため、発行可能株式総数を1500株以上に変更する場合などです。

なお、公開会社においては、発行可能株式総数の上限は、発行済株式総数の4倍までという制限があります。

非公開会社については、このような制限はありません。

発行可能株式総数の手続

発行可能株式総数は登記事項であるため、これを変更するには変更登記の手続が必要です。

そして、発行可能株式総数は定款の記載事項でもあります。

そこで、発行可能株式総数を変更するには、原則として株主総会の決議で定款を変更する必要があります。

決議は、原則として議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の多数により行う必要があります。

なお、現に1種類の株式のみを発行している会社が株式分割とともに発行可能株式総数を変更する場合で、分割比率を超えない場合は、取締役会決議(取締役の決定)で発行可能株式総数を変更することができます。

例えば、前述の、発行可能株式総数1000株、発行済株式総数500株の会社が、従来の株式につき1株を3株に分割し、これとともに発行可能株式総数を3000株に変更する場合は、取締役会決議(取締役の決定)によることができます。

登記手続

登記申請書記載例

株式会社変更登記申請書

1.商号 ○○株式会社(会社法人等番号・・・・・)

1.本店 茨城県○市○町○丁目○番○号

1.登記の事由 発行可能株式総数の変更

1.登記すべき事項
 平成○年○月○日変更
 発行可能株式総数 ○○○○株

1.登録免許税 金30,000円

1.添付書類
 株主総会議事録(取締役会議事録又は取締役決定書) 1通
 株主の氏名又は名称,住所及び議決権数等を証する書面(株主リスト) 1通